Girasol
アンダルシアのコルドバやセビージャ近郊では５月下旬から６月末にかけてひまわり (Girasol：ヒラソル) が一斉に咲きます。もちろんひまわり油 (Aceite de Girasol) を採るために栽培されているものですが、スペインでは種子もビールやワインのつまみとしても好まれており、サッカー場では上の座席から殻が飛んできます。
ただしスペインではオリーブオイル (Aceite de Oliva) の使用が圧倒的で、それはスーパーの棚割りを見れば一目瞭然。オリーブオイルはサラダのドレッシングだけでなく煮物料理 (オリーブオイルで低温で煮る) にも使います。バターのように直接パンやトーストに塗ります。オリーブオイルは種子からでなく果肉から搾り取った果汁 (いわばオリーブのジュース) なので、加熱せずそのまま香りを生かして使うのがよく、揚げ物、炒め物には向かないとされます。それで揚げ物や炒め物、フレンチ系のドレッシングなどにはひまわり油も使うのです。
家庭ではもちろん、レストランでもよほど高級だったりフレンチ系でもない限り、テーブルにはバターはのらずオリーブオイルのみが供されます。ドレッシングもあらかじめ卓上に出されている塩 (sal)、胡椒 (pimienta)、酢 (vinagre) とオリーブオイルで自分で調合するのが普通です。家庭ではオリーブオイルを大量に消費しますので、スーパーには４リットルの大きなボトルがずらりと並んでいます。マラガ県の田舎では良質のオリーブオイルがとれます。収穫時期には最高級の薫り高いオリーブオイルを手に入れることができます。エキストラバージンオイルとは、搾り取る前に不出来の実や傷んだ実、種子や枝葉など不純物を十分取り除いたもので、良いものほど澄んだ美しい色で香りが高いのです。収穫時期により色と味わいが微妙に異なり楽しめます。

エル・トルカル (アンテケーラ)
マラガの北約20kmにローマ、西ゴート、イスラム、ルネッサンスの時代を通して残された宗教建築で有名な町アンテケーラ (Antequera) があります。マラガを出て北へ向かいアンテケーラまであと5kmほどの左手に突如 El Torcal (エル・トルカル:上) と呼ばれる石灰岩の奇岩怪石におおわれた岩山が現れます。この奇怪な山塊はおよそ数億年前アフリカ大陸がユーラシア大陸に衝突した名残 (今も押され続けているらしい) といわれています。アンダルシア自体この造山活動で海底から隆起したものらしく、このような石灰岩の山、台地、洞窟があちこちにあります。このページのひまわり畑はアンテケーラからセビージャに向けA-92をおよそ50km西行し、セビージャまであと60kmほどのところにあるオスーナ (Osuna) の近郊の街道沿いのものです。オスーナはアンダルシアの大平原のまっただ中の町、360°地平線まで見渡す限り咲き誇るひまわり畑は迫力満点、とても言葉では言い表せない異次元というか非日常の世界です。
		見ごろは地域や天候に左右されますが5月下旬から6月末、ベストはこの期間うちの1~2週間でしょうか。日本人観光客はひまわりが大好きで、これを目的とした日本発のツアーが組まれるほどなのですが、なぜかスペイン人が見物しているところを見たことがありません。ひまわりを観光資源と考えていないようです。たぶんめずらしくもなんともないのでしょう。現地日系旅行社では個人旅行向けのツアーが用意されています (多分セビージャかコルドバ発だと思います)。これを利用されたら見ごろを外すことはないでしょう。
1本1本は小さく見えるかも知れませんが、畑に入るとゆうに人の背丈の大きさです。花輪も大きく人の顔ほどもあります。ひまわり畑の中に入っての撮影には脚立が必須ですね。もちあわせなく全景の撮影は苦労しました。撮影目的で来られる方、超広角レンズのほか携帯用脚立をお忘れなく。アンダルシアの強烈な太陽に照らされたひまわりを見て初めて、ゴッホの炎に包まれた燃えるようなひまわりがむしろ誇張でなくそのとおりなのだと実感できました。

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Girasol
アンダルシアのコルドバやセビージャ近郊では５月下旬から６月末にかけてひまわり (Girasol：ヒラソル) が一斉に咲きます。もちろんひまわり油 (Aceite de Girasol) を採るために栽培されているものですが、スペインでは種子もビールやワインのつまみとしても好まれており、サッカー場では上の座席から殻が飛んできます。
ただしスペインではオリーブオイル (Aceite de Oliva) の使用が圧倒的で、それはスーパーの棚割りを見れば一目瞭然。オリーブオイルはサラダのドレッシングだけでなく煮物料理 (オリーブオイルで低温で煮る) にも使います。バターのように直接パンやトーストに塗ります。オリーブオイルは種子からでなく果肉から搾り取った果汁 (いわばオリーブのジュース) なので、加熱せずそのまま香りを生かして使うのがよく、揚げ物、炒め物には向かないとされます。それで揚げ物や炒め物、フレンチ系のドレッシングなどにはひまわり油も使うのです。
家庭ではもちろん、レストランでもよほど高級だったりフレンチ系でもない限り、テーブルにはバターはのらずオリーブオイルのみが供されます。ドレッシングもあらかじめ卓上に出されている塩 (sal)、胡椒 (pimienta)、酢 (vinagre) とオリーブオイルで自分で調合するのが普通です。家庭ではオリーブオイルを大量に消費しますので、スーパーには４リットルの大きなボトルがずらりと並んでいます。マラガ県の田舎では良質のオリーブオイルがとれます。収穫時期には最高級の薫り高いオリーブオイルを手に入れることができます。エキストラバージンオイルとは、搾り取る前に不出来の実や傷んだ実、種子や枝葉など不純物を十分取り除いたもので、良いものほど澄んだ美しい色で香りが高いのです。収穫時期により色と味わいが微妙に異なり楽しめます。

エル・トルカル (アンテケーラ)
マラガの北約20kmにローマ、西ゴート、イスラム、ルネッサンスの時代を通して残された宗教建築で有名な町アンテケーラ (Antequera) があります。マラガを出て北へ向かいアンテケーラまであと5kmほどの左手に突如 El Torcal (エル・トルカル:上) と呼ばれる石灰岩の奇岩怪石におおわれた岩山が現れます。この奇怪な山塊はおよそ数億年前アフリカ大陸がユーラシア大陸に衝突した名残 (今も押され続けているらしい) といわれています。アンダルシア自体この造山活動で海底から隆起したものらしく、このような石灰岩の山、台地、洞窟があちこちにあります。このページのひまわり畑はアンテケーラからセビージャに向けA-92をおよそ50km西行し、セビージャまであと60kmほどのところにあるオスーナ (Osuna) の近郊の街道沿いのものです。オスーナはアンダルシアの大平原のまっただ中の町、360°地平線まで見渡す限り咲き誇るひまわり畑は迫力満点、とても言葉では言い表せない異次元というか非日常の世界です。
		見ごろは地域や天候に左右されますが5月下旬から6月末、ベストはこの期間うちの1~2週間でしょうか。日本人観光客はひまわりが大好きで、これを目的とした日本発のツアーが組まれるほどなのですが、なぜかスペイン人が見物しているところを見たことがありません。ひまわりを観光資源と考えていないようです。たぶんめずらしくもなんともないのでしょう。現地日系旅行社では個人旅行向けのツアーが用意されています (多分セビージャかコルドバ発だと思います)。これを利用されたら見ごろを外すことはないでしょう。
1本1本は小さく見えるかも知れませんが、畑に入るとゆうに人の背丈の大きさです。花輪も大きく人の顔ほどもあります。ひまわり畑の中に入っての撮影には脚立が必須ですね。もちあわせなく全景の撮影は苦労しました。撮影目的で来られる方、超広角レンズのほか携帯用脚立をお忘れなく。アンダルシアの強烈な太陽に照らされたひまわりを見て初めて、ゴッホの炎に包まれた燃えるようなひまわりがむしろ誇張でなくそのとおりなのだと実感できました。

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